「天井にシミができてきて…雨の日だけ、たまに水が垂れてくる気がするんです」
先日ご相談いただいたお客様も、まさにそんなお悩みでした。雨漏りは厄介なもので、水がどこから入っているのか、目で見ただけではなかなか特定できません。屋根や外壁のどこかに原因があるのは間違いないのですが、「どこか」がわからないと、修理のしようがないんですね。
そこで今回行ったのが、**散水調査**と**赤外線カメラ調査**の組み合わせです。
まずは散水調査で雨を再現する
雨漏りの原因調査でもっとも確実な方法のひとつが、散水調査です。実際にホースで水をかけて、雨が降っている状況を人工的に再現します。
怪しいと思われる箇所に、下から順番に、時間を区切って水をかけていきます。一気に全体へ水をかけてしまうと、どこから浸入したのかがわからなくなってしまうため、「ここに5分」「次はここに5分」というように、範囲を絞りながら少しずつ調査を進めるのがポイントです。
室内から赤外線カメラでチェック
散水をしながら、室内側では赤外線カメラ(サーモグラフィカメラ)で天井や壁の温度分布を確認します。
水は周囲の建材よりも温度が低いことが多いため、赤外線カメラで見ると、水が入り込んでいる部分だけ**青く**表示されます。目には見えない壁の内側や天井裏の様子が、温度差というかたちで浮かび上がってくるんです。
今回のお宅でも、散水を始めてしばらくすると、天井の一部がじわじわと青く変化していく様子がはっきりと確認できました。この瞬間、「ここが水の通り道だ」と、原因箇所をピンポイントで特定することができました。
なぜこの方法が有効なのか
雨漏り修理でよくある失敗が、「怪しそうな場所をとりあえず補修してみたけど、直っていなかった」というケースです。水は思いがけないルートを伝って移動するため、シミが出ている場所と、実際の浸入口が離れていることも珍しくありません。
散水調査と赤外線カメラを組み合わせることで、
– 実際に水が浸入する条件を再現できる
– 目に見えない壁内・天井裏の水の動きを可視化できる
– 浸入経路を推測ではなく、根拠を持って特定できる
というメリットがあります。原因をしっかり特定してから修理に入ることで、無駄な工事を防ぎ、確実な補修につなげることができます。
まとめ
雨漏りは「直したはずなのに再発した」ということが起きやすいトラブルです。だからこそ、感覚や経験則だけに頼らず、散水調査と赤外線カメラによる可視化調査で、原因をきちんと突き止めることが大切だと改めて感じた現場でした。
「うちも雨漏りしているかも」「原因がわからず困っている」という方は、一度こうした調査を受けてみることをおすすめします。